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50歳を迎えたことを転機に、皮膚科・美容皮膚科クリニック開業。夫は形成外科医、二人の娘は大学生です。★日本専門医機構認定 皮膚科専門医★広島市中区八丁堀で身原皮ふ科・形成外科クリニック院長【クリニック開業に至るまでーーワタシのキャリアと子育て】広島に来たのはクリニックの形成外科専門医であり、夫でもある弘哉医師の人事で、さかのぼること約20年前…2023年に成人式を迎えた長女が産まれたばかり、0歳の時でした。長女を出産前は、広島県外の某大学病院医局で教員として勤務しておりましたが、出産を機に、退職いたしました。それでもなんとか医師としての勤務は続けたいと奮い立ち、 医局から紹介してもらった勤務先や知り合いのクリニックで、月1,2回でも外来診療をしていました。0歳児の長女を連れて、京都の北部まで、特急列車に乗って外来をしに行ったこともありました。その後、弘哉医師について行く形で広島へ…夫についていく形で広島に来たワタシには知り合いもほぼおらず、 ゼロ歳児を抱えて、「今後医師として働ける機会があるのだろうか」不安で一杯でした。実は私、広島に来てからしばらく専業主婦だった時期があります(!)その当時は、今のように医師の紹介会社(=医師に仕事の斡旋をしてくれる会社)などはほとんどなく、 医師の仕事は所属している医局から就職先を斡旋してもらうもので、医局を離れるとなると、自分自身のコネを頼るなど、ごく限られた方法で就職するしかなかったのです。専業主婦をして過ごしていた矢先、弘哉医師の上司が、長崎病院(注:長崎県にではなく、広島県内にある病院です)が皮膚科医を探していることを教えてくださり、 自分で電話をかけて応募をしました。すぐにご採用頂き、週2日くらいのパート勤務から開始いたしました。開業前の、いわゆる「前職」となります、この長崎病院ですが、長崎病院といえば熱傷(やけど)🔥広島の方が「やけどは長崎へ」と、親御さんなどから聞かれたこともあるのだとか。100年以上の歴史ある長崎病院、その始まりは「火傷(熱傷)専門病院」🔥 だったのです。現在は内科主体の病院なのですが、広島の皆さまには、長崎病院=やけどという図式がまだまだあるようで、毎日何人もの熱傷患者さんのご来院があり、診療だけでなく、学会発表や論文執筆なども積極的にいたしておりました💨広島にも慣れ徐々に勤務日も増やし、次女も生まれ、外来診療だけでなく入院患者さんの治療や手術などもさせていただくようになりました。やけどや床ずれなど、キズの患者さんが多い病院でこの方面の経験を沢山させていだだき、学会発表や論文執筆、さらにはスタッフの指導も行いました。日本熱傷学会で執筆した論文に対して学術奨励賞という素晴らしい賞もいただきました。その時に指導した看護師も論文を書いてくれており、医師と看護師の同時受賞という、後にも(おそらく)先にもない快挙をやり遂げたことも良い思い出です。英語での論文執筆もさせて頂き、特に国際熱傷学会の有力機関紙「BURNS」にはいくつか論文を書かせていただきました。さらにはBURNSの編集部から「レビューワー(論文を審査する役割)」のご依頼を頂き、慣れない英語にふりまわされつつも、頂いたご依頼をこなしながら、各国の方々の英語に触れ機会に恵まれ、とても貴重な経験ができました。その年の「Outstanding reviewer(突出した貢献をしたレビューワー)」として表彰もしていただきました。医師として、臨床も研究も、これほど充実した経験をさせていただいた長﨑病院には今でも感謝の気持ちでいっぱいです。それなのに…院長先生や同僚の先生、スタッフに恵まれ、のびのびと診療させて頂いていたにもかかわらず、いつしか、それ以上に、アレもしてみたいっ コレもしてみたいっという気持ちが出てきてしまうそんなワタシの性…もっと他の治療特に美容面のこともしたい!…開業の2文字が胸をよぎるようになっていきます。【クリニック開業までの道のり】前職:長崎病院での仕事は負担も大きくなく、拘束時間も短くてとっても有難いけれど、娘の手が離れる(=大学進学)と時間が余りすぎてしまう。何かを始めるのはあまり年がとってからではない方が良いだろうな…などと50歳を前に悩んでおりました。とはいえ、 そこからすぐに実行に移したわけではありません。いろいろと考えながら、実行に移すきっかけとなったのは、長女の大学受験のタイミングや、ワタシが50歳になる前に…など複数の要素がありました。なかでも、夫・弘哉医師に相談した時「モチベーションがある時にするのは悪いことではない」と言ってもらえたこと。これは大きな後押しになりました。超保守派の彼はきっと反対すると思っていましたから。皮膚科専門医として、保険診療をしっかりとしつつ、 以前から興味のあった美容分野も充実させたいという観点から、街の中心で 物件探しを始めました。いろいろと物件を探す中で最終的に二つに絞られ…どちらも良い物件で、とっても悩みました。一つは今の物件。八丁堀交差点からほど近く、ビルもキレイで、脳外や内科の先生方もおられ、いろいろな展開が出来そうな立地です。もう一つは、本通りから近い物件。こちらのビルも盛業中のクリニックが診療されており、 患者さんの流れが大きいと予想される立地です。広さやそれぞれの立地の利点どちらもそう大きなデメリットはなさそうな物件でした。イロイロと悩んで、イロイロな方に相談し、悩んで、悩んで、悩んで、「広島市の中心街であれば、どこであっても患者さんの流れはそう変わらない」というアドバイスと開業している同級生の「自分であれば八丁堀の今の物件にする!」というアドバイス…(広島に土地勘のない人ですが地図をみて周囲の施設で判断したようです)結局決め手となったのは…ワタシの「野生のカン」です。確かに、今開業している八丁堀という土地柄は、周囲の会社や官公庁など、本通り周辺とは少し雰囲気が異なります。ワタシ自身の普段の生活や考え方にフィットするのは八丁堀かも…今の物件のエントランスが明るくて、 「吹きける“風”」を感じたのも印象に残っていました。いつもは「エビデンスに基づいた…」とか根拠のある治療説明のできる行動をモットーにしているワタシですが、やはりここは起業・開業するものとしての決断力が問われたのでした。決めるまでは結構悩むワタシですが、 決断すると行動の早いワタシです 爆結果論ですが、今の物件で多くの患者さんにご来院頂いており、良かったなと感じております。【私の診療方針】クリニックでは、さまざまな皮膚疾患を30年近く診療してきた経験のある皮膚科専門医として、皮膚科保険診療と美容皮膚科=保険外(自費)診療を並行して行っております。 皮膚科学を専門とし、日本皮膚科学会に認定された皮膚科専門医であり、「保険診療で可能な」治療方法と「保健適応ができない」治療方法両方に精通いたしております医師が、皮膚科学に基づき、その治療のメカニズムと効果、副作用について精査し、当院の患者さんのお役に立てると感じられた治療を厳選して取り入れております。保険診療で皮膚病でお悩みの患者さんに向き合い、一緒に皮膚の問題解決に取り組むことは非常に重要であり、疎かにできません。従い、当院では美容皮膚科「のみ」行うことは、ありえないのです。保険診療はいわばマイナス(疾患があってお困りの状態)をプラスマイナスゼロに近い状態(健常な状態または疾患はあっても生活に困らない状態)にもっていく医療です。一方、美容皮膚科は疾患がないまたは皮膚の機能としては異常がない、プラスマイナスゼロの状態からよりご本人の望む自分に近い状態(プラスの状態)にもっていく医療です。保険診療を全てにおいての基盤とし、美容皮膚科診療を受けていただくことにより、よりポジティブに、よりご自身を好きになっていただき、ご自身と周囲の方を大切に思い明るい毎日を送られるようになっていただきたい。そして、この考えをベースに、保険診療と美容皮膚科診療業務における、「ワタシだけの黄金比」を見つけていきたい。これが今、ワタシがクリニックで目指している皮膚科診療であり、人生における課題の一つなのです。【皮膚科・美容皮膚科治療&施術における私のポリシー】治療内容や施術の選定にあたりましては、・エビデンスがあること・各国政府機関の認可を得ていること・医学会で推奨されていることを重視いたしております。エビデンスとは、すなわち、きちんと検証されたデータ(論文など)があるということです。論文の発表には複数の第三者の検証を経る必要があることがほとんどであり「これが良いと思う」「院長のワタクシが思うんだから正しい!」ということでは論文にはなりません。当院の治療内容も院長個人の好みや意見のみで決定しているわけではない、ということです。厚生労働省やアメリカの厚生労働省にあたるU.S. Food and Drug Administration(FDA)や、ヨーロッパの厚生労働省にあたるEuropean Medicines Agency(EMA)などの許可を得ている治療法というのも重要であると考えます。許可を得ていないからダメ、という訳ではないのですが、 このような公的機関の許可をえるためには、有効性や安全性に関する医学的検証に耐えうるデータが必要であり、患者様に提供することが妥当なのか、考察する上でのものさしの一つとなりえます。最後の「医学会」についてですが、ワタシの所属する日本皮膚科学会には、12000人以上の皮膚科医が所属し(※日本医学会の公式HP参照)、皮膚疾患の治療や研究の質を高め、若い先生の指導体制も整え、日本の皆さまに質の高い皮膚科診療をお届けするべく努めているなど、実は患者様ご自身にも関連の深い団体なのです。「学会」と称する会は沢山ございますが、日本医学会に所属出来る学会は限られており、皮膚の専門家集団である日本皮膚科学会が推奨している治療は データや経験則に基づいて、かつ複数の専門家の目を経て推奨されております。もちろん、最終的には院長であるワタクシ自身の診療経験も大切にいたしております。治療を経験し、効果を感じたものは、安全性を確かめた上で、積極的に取り入れております。
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