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新しい事業本部に異動して早6ヶ月ー。それは突然やってきた。半年前、長年所属していた事業本部から会社の成長がかかった社内の優秀メンバーが集まる事業本部に異動になり、私はやる気と希望に満ち溢れた日々を過ごしていた。毎日終電ギリギリまで残業し、事業スピードに追いつこうと必死な日々。新しい本部での仕事はどれも刺激的で毎日が本当に夢中だった。気づけば異動して半年が経とうとしていた。ようやく事業内容や業務も理解し、周りの人との関係もできてきて、これからさらに気合を入れていこう、頑張ろう!と思っていた矢先ー。「あれ?そういえば、、月のものがきてないような・・・?仕事が忙しいからかな。」最初は気にせずに、というかほぼ忘れて仕事に没頭していた。それから数ヶ月ー。「まだこない・・ま、気長に待つか」と思う反面、「・・・まさかね・・」が頭を過った。が、私はそのことを正直認めたくなかった。まさに仕事がノッてきたこのタイミングで、せっかくチャンスを掴みかけている中でそれだけは・・・勘弁してほしい。いつしか、仕事に邁進する反面、その悶々とした気持ちが大きくなり、ついに意を決して薬局に駆け込み「妊娠検査薬」を購入してみた。そのまま急いで家に帰り、慌ててトイレに行って確認したところ・・・。出てきたのは、妊娠したことを意味する「陽性」の赤い線。一度では信じ難く、再び新しい検査薬を開けて検査してみたが、結果は同じだった。「ウソでしょ…」「わ、、」と喜びたい反面、その瞬間は今となっては子供に申し訳ないが、正直喜びよりも「絶望」という感覚の方が大きかった。「せっかく掴んだチャンスを諦めなければならない」「自分のキャリアをこれからは諦めなければならない」いろんな感情が頭を巡り、気持ちの整理ができなかった私は夫の前でどんな顔をしていればいいか、なんて言ったらいいか、いてもたってもいられなくなり、一人で気持ちの整理をしたくなった私は途端に家を飛び出した。「子どもができても自分が理想とするキャリアに邁進する」こうなりたいとは思ってはいたものの、当時私の周りにはそんな人は皆無。ものすごいキャリアを築いた女性は未婚・子なしの人が多く、私の職場にいる管理職の既婚の女性は子どもがいない人だらけ。既婚で子供もいる同僚たちは皆、子ども優先で仕事はそっちのけ、または実家の隣に引っ越して祖父母が面倒を見ているような恵まれた人。何度も社内の先輩や同僚を当たってみたものの、私が思う「子どもがいても理想のキャリアを築いている人」を探し当てることはできなかった。やっぱりダメなんだ・・と半ば諦めかけていた矢先、偶然友人からとある女性向けのキャリアイベントに誘われ、せっかくだからと参加してみることにした。そのイベントでは子どもがいながらも自分の好きな仕事をめいいっぱいして輝やいている方ばかりで、とても温かな雰囲気だった。そこで出会った、イベントを主催していたある女性ー。お子さんがいながらも、自分が本当にやりたいことに邁進していて、初対面の私から見てもエネルギーに満ち溢れていることがビシビシと伝わってきた。「すごい人・・そして私が理想とするキャリアもしっかり邁進されている」それだけでも十分衝撃的だった。友人と知り合いとのことで、幸いにも会の最後に、その主宰者の方と直接お話しする機会をいただいた。いろいろお話しさせていただく中で「実はもう子どもが生まれるのでキャリアをあきらめなければならなくて・・」と冗談を交えながらも笑い半分、その方に伝えたところ・・・。そしたら「え?なんで?」と聞かれ、「え?なんで・・・って言われても・・」と口にしたものの、「子育ては留学だと思えばいいんだよ」とあっさりと回答してくれ、そしてそのことについて熱く語って説明してくれた。それも全くネガティブな要素はなく、どうやら本気で言っている、ということがビシビシ伝わってくる。私は衝撃を受けた。社内を駆け回っても誰一人として子どもを持ちながら理想のキャリアを築いている人がおらず、途方にくれていたのは一体なんだったのだろう。こんなにも子どもを持ちながら、子どもがいることは決してマイナスにならず、むしろプラスしかないことをポジティブに真剣に話す様を見て、その日を境に「子育ては留学中」という新しい用語が今までのモヤモヤを全て払拭してくれた。そして「子育ては留学中」なのであれば、育休中は留学中になる、留学中に何かやろう。留学中にキャリアアップのための取り組みを何かしよう。そう思ったときに、次に頭をよぎったのは、「この留学期間をどう過ごすか。」ということだ。私の中の根底には「子どもがいても仕事が好きだ」という想いがあるため私は育休という留学期間のテーマを「子どもがいても思い切り働ける準備期間にしよう!」と決めた。では、このテーマに沿って具体的に何をすればいいか?と考えたとき、育休中にやることは、決して「ベビーマッジや支援センターに行ってママ友と交流すること、だけじゃないよね?」と思ったのです。そこで私は「子供がいても思い切り働ける準備期間」を実現するため育休プチMBAという、育休者がマネージメントを学ぶための勉強会の立ち上げメンバーとして参画したり、ママボノという、育休者がNPOの課題を解決するプロジェクトに参加したりし、復職した後も子供がいながら思い切り働ける準備のために育休という名の留学期間をそこに費やしました。そして、そうした経験を通し、「時間的な制約がある育休中のママたちでもきちんと成果を出すことができるんだ!」「やり方を変えていけば、子供を持っているママが時短であっても、ママじゃない方たちと同じように成果を上げることができるんだ!」ということを身をもって実感することができた。このような自分自身の育休中の経験をもとに、いざ復職して今後どのような働き方をしていくのかを上司と話し合った際に、「私はサポートでバックヤードに回るのではなく、時短でもしっかり成果を出せるようにするので、第一線で働かせて欲しい」「育休中にこういう取り組みをしてきたから、今まで通りやらせて欲しい」と上司に伝えた。すると上司も「じゃあやってみろ」とチャンスをくれた。その結果、復職してからもキャリアを諦めることなく第一線で働かせてもらえ、時短勤務にも関わらず成果を出し続けることもでき、社内で初めて時短勤務として昇格も果たし、2段階上の職位に上がることができた。自分のやりたい仕事や新しい挑戦にも携わらせてもらうことができ、今では社内初のプロジェクトを任せてもらうなど、思う存分、自分の好きな仕事で思い切り働かせてもらえている。そのような経験から、「子どもができたからといってキャリアを諦めて欲しくない」「育休をどう過ごすかで、その後のキャリアが変わってくるんだということを伝えたい」「仕事が好きだからこそ、育休中の正しい過ごし方を知って欲しい」「子どもがいても、自分が望む仕事も育児も両立できるんだよということを伝えたい」「育休はただの休みじゃない」ということを世の中の女性に伝えたいと思うようになった。自分の周りにいる女性が「育児=キャリアを諦める」人しかいない場合、どうしても昔の私のように絶望感を感じてしまうかもしれません。でも違うんです。子どもができても、ママでも、キャリアを諦めることなくしなやかに第一線で働くことが実現できます。本当に働きたい働き方をママが実現できれば、それを見ている身近な子供たちもしっかり見ています。小さいながらもしっかりわかっていると思っています。だからこそ、子どものために仕事をセーブした働き方をするのではなく、まずは自分のために、自分が満足する働き方を実現して欲しいなと思っています。私自身、もともと「子どもがいる=キャリアを諦めなければいけない」という固定概念がありましたが、今ではその固定概念を180度変え、自分自身、子どもがいながらもキャリアを邁進できるようになりました。だからこそ、昔の私と同じように悩んでいるママたちに向けサポートをしていきたいと思い、現在は本業とは別に育休中の方を対象にした「MIRAIS」という400人のコミュニティを主宰しています。また今後もいろんな形でキャリアを諦めたくないママたちに向けコンテンツを提供していく予定でいるので、是非あなたの力になれる日も心より願っています。
テーマ: ♦︎キャリア(行動)
テーマ: ♦︎Voicy
テーマ: ◆育休コミュニティ「MIRAIS」
テーマ: ┝受講生の感想❤️
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